【必読】危険物の標識とは?種類や目的・規定などを解説

私たちの身のまわりには危険物がひそんでいます。特に、危険物を取り扱う事業場や工場は危ないです。危険物による事故を防ぐためにも危険物の知識を持っておかなければなりません。そこで、危険物の取り扱いに重要な「危険物の標識」について説明します。危険物の基礎知識や危険物に関する安全標識、危険物に関係する資格なども見ていきましょう。

  1. 危険物の基礎知識
  2. 危険物の標識について
  3. 危険物標識のメーカー、管理者について
  4. 危険物に関係する資格について
  5. 危険物取扱者の試験について
  6. 危険物取扱者資格の勉強法
  7. 危険物の標識に関してよくある質問

この記事を読めば、危険物取扱者の資格取得に必要な情報を知ることができます。危険物の標識について知りたい方、受験を考えている方は必見です。

1.危険物の基礎知識

危険物の標識や資格を取得するには、危険物の基礎知識を知ることが大切です。危険物とは何なのか、消防法や危険物の種類・分類など説明します。

1-1.危険物とは

普段の生活において通常状態で放置すると火災、爆発、中毒といった災害につながるものが「危険物」です。私たちが思っている以上に危険物はあらゆる場所に存在しています。きちんと危険物について知り正しい扱い方をしなければ災害が起きる可能性が高まるでしょう。

1-2.消防法について

危険物は消防法によって定められています。消防法では第2条第7項にて「法別表の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう」と記載されているのです。また、消防法では危険物によって指定数量が決まっています。指定数量とは、「危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量」のことです。指定数量以上の危険物を貯蔵する場合は必ず政令の基準を守らなければなりません。

消防法:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO186.html

1-3.消防法に定められた危険物の種類、分類など

消防法に定められた危険物は第1類~第6類まであります。大まかな分類を説明すると、第1類は酸化性固体、第2類は可燃性固体、第3類は禁水性物質、第4類は引火性物質、第5類は自己反応性、第6類は酸化性液体です。詳細は以下のページで確認できるのでぜひチェックしてください。

消防表別表:http://www.e-kikenbutu.com/what/index2.html

2.危険物の標識について

消防法によって、危険物には危険物標識の提示が義務づけられています。危険物を取り扱う際は、標識についても詳しく把握しておかなければなりません。これから、危険物標識の規定や種類、目的など詳しく説明します。

2-1.危険物標識についての規定

危険物の製造所などは見やすいところに危険物の製造所である標識を提示しなければなりません。また、防火に関して必要な内容を提示した掲示板の設置も必要不可欠です。危険物標識に関する規定は危険物関連施設すべてに適用されます。

2-2.危険物標識の種類

危険物標識の種類は、危険物の施設によって異なります。「製造所」と「移動タンク貯蔵所」それぞれの標識種類について詳しく説明しましょう。

2-2-1.製造所

移動タンク貯蔵所をのぞく製造所は「危険物給油取扱所」の標識・ステッカーを貼りつけます。危険物給油取扱所の標識サイズは幅が0.3m以上、長さが0.6m以上です。また、給油取扱所では「給油中エンジン停止」の表示が必要になります。危険物の分類によっては赤い地に白い文字での「火気厳禁」「火気注意」、青い地に白い文字の「禁水」を表示しなければなりません。

2-2-2.移動タンク貯蔵所

移動タンク貯蔵所では黒い地で黄色の文字「危」を表示したマークを提示しなければなりません。危険物標識サイズは1辺が0.3m以上、0.4m以下と決まっているのです。トラックやタンクローリーの後方には必ずマークがつけられています。マークは「危険物を運んでいるので注意してください」という大切な表示です。ちなみに、安全標識一覧は以下のページで確認できますよ。

安全標識一覧表:http://www.e-fukuyoshi.com/safety/002/

2-3.危険物標識の目的、必要性

危険物標識は周囲の安全を確保するため、火災などの災害を防ぐために必要なものです。誰もが見てわかるような標識を提示しなければ取り扱い方を誤ってしまいます。危険物の標識を提示することで緊張感を持っての取り扱いができるのです。

2-4.危険物の掲示板、表示板について

すべての施設で表示される掲示板には危険物を表示するものと注意事項を表示するもの、給油取扱所だけに表示する3種類があります。危険物を表示する掲示板には、危険物の「類別」「品名」「貯蔵または取扱最大数量」「指定数量の倍数」「危険物保安監督者の氏名」の記載表示が必要です。注意事項を表示するものには「禁水」「火気注意」「火気厳禁」の3種類があります。給油取扱所だけに表示するものは地が黄赤色、文字が黒色の「給油中止エンジン停止」を記載したものです。

2-5.消防水利標識とは

消防水利標識はもしものとき、大勢の人が避難し2次災害を防ぐためのインフォメーション・ツールです。消火栓・防火水そうが赤い地で白い文字として表示されています。

消防水利標識:http://ur0.pw/y24F

3.危険物標識のメーカー、管理者について

危険物標識の表示ステッカーやテープを販売しているメーカーがあります。どんなメーカーが作っているのか、また管理者についてチェックしておきましょう。

3-1.危険物標識のメーカー紹介

危険物標識の主なメーカーは現場・オフィス用品を販売している「ASKUL」、または安全衛生をお届けしている「ミドリ安全株式会社」です。どちらのメーカーとも通販販売をおこなっています。ぜひチェックしてみてください。

ASKUL:http://ur0.pw/y24N
ミドリ安全株式会社:http://ur0.pw/y24O

3-2.危険物標識の管理者について

危険物標識には保安監督者や管理をしている責任者の名前を表示しなければなりません。なぜなら、誰がどんな危険物を保管・取り扱っているのかまわりが把握できるようにするためです。危険物標識の管理者はきちんと明確にしておきましょう。

4.危険物に関係する資格について

危険物に関係する資格には、危険物取扱者・危険物取扱責任者・危険物保安監督者などがあります。それぞれどんな資格になるのか詳しく見ていきましょう。

4-1.危険物取扱者

危険物取扱者は消防法に基づいた国家資格の1つです。危険物の取り扱いや取り扱いに立ち会うために必要な資格になります。甲種・乙種・丙種(へいしゅ)の3種類があり「危険物取扱責任者」とも呼ばれているのです。

4-1-1.甲種

甲種危険物取扱者はすべての種類の危険物を取り扱うことができます。3種の中でも難易度が高く、試験範囲が広い資格です。

4-1-2.乙種

乙種危険物取扱者は第1類~第6類のうち免状を交付される危険物の分類を取り扱うことができます。固定された分類だけ取り扱いたい方は乙種がおすすめです。

4-1-3.丙種(へいしゅ)

丙種(へいしゅ)は第4類に属する危険物のうち、灯油・軽油・ガソリン・第3石油類・第4石油類および動植物石油類の取り扱いができます。しかし、危険物取り扱いの立ち会いはできません。

4-2.危険物保安監督者

危険物保安監督者は政令に定める製造所などで危険物取扱者の中から選任しなければなりません。主な業務は危険物の貯蔵や取り扱いに関する基準など保安基準に適合する指示や火災発生時の応急処置などです。甲種または乙種危険物取扱者の資格所有者、かつ6か月以上の実務経験がある者が選任されます。

4-3.その他

危険物取扱者のほかにも火薬類取扱保安責任者や消防設備士などの国家資格があります。国家資格以外には、消防設備点検資格者、石油危機技術管理士、防災管理点検資格者講習などが当てはまるでしょう。地域開発研究所では消防・危険物関係の資格を紹介しています。

地域開発研究所:http://www.ias.or.jp/shikaku/shoubou/

5.危険物取扱者の試験について

危険物取扱者の試験対策をするには試験概要について知ることが大切です。受験資格や試験科目、難易度・合格率など詳細を説明します。

5-1.受験資格

乙種・丙種(へいしゅ)は誰もが受験できます。しかし、甲種は受験条件をクリアしなければなりません。甲種の受験資格は以下のとおりです。

  • 大学などにおいて化学に関する学科などをおさめて修了した者
  • 大学などにおいて化学に関する授業科目を15単位以上修得した者
  • 乙種危険物取扱者免状を有する者
  • 修士・博士の学位を有する者

詳細は一般社団法人消防試験研究センターのHPをチェックしてください。

消防試験研究センター:http://www.shoubo-shiken.or.jp/kikenbutsu/qualified01.html

5-2.試験概要

危険物取扱者の申し込み方法や試験日・試験地・受験料などの試験概要について説明します。

5-2-1.申し込み方法

申し込み方法は「書面申請」か、または「電子申請」の2つがあります。書面申請の申請窓口は東京都・中央試験センター、各都道府県支部です。願書や受験案内は各センターの窓口で無料配布されています。そして、電子申請はインターネットからの申し込み方法です。インターネット環境があれば気軽に申し込みができますよ。

電子申請ページ:https://shinsei.shoubo-shiken.or.jp/shoubou_ia/

5-2-2.試験日

危険物取扱者の試験日は4月~9月の前期、10月~3月の後期にわかれています。各支部によって試験日や開催頻度が異なるので注意してください。こまめにホームページを確認しておきましょう。

5-2-3.試験地

試験実施地は各都道府県支部になります。以下のURLにて近くの都道府県をクリックして試験地を確認してください。

受験地選択:http://www.shoubo-shiken.or.jp/branch/index.html

5-2-4.受験料

受験料は資格の種類によって異なります。甲種は5,000円、乙種は3,400円、丙種(へいしゅ)は2,700円です。

5-3.試験科目

試験科目は甲種・乙種・丙種(へいしゅ)共通して、「危険物に関する法令」と「危険物の性質並びにその火災予防および消火の方法」になります。そして、甲種は「物理学および化学」、乙種は「基礎的な物理学および基礎的な化学」、丙種(へいしゅ)は「燃料および消火に関する基礎知識」とそれぞれ1科目追加され全部で3科目です。

5-4.実務経験・実地試験など

危険取扱者の資格取得に実務経験は必ずしも必要ではありません。しかし、危険物取扱保安監督者になるには6か月以上の実務経験が必要になります。また、実地試験もありません。試験科目はいずれもマークシート方式の試験です。

5-5.難易度・合格率

最も気になるのが危険物取扱者の難易度・合格率でしょう。合格率は甲種・乙種第4類でおよそ3割前後、乙種第4類以外が6割程度になっています。乙種の中で第4類だけ合格率は低いですが、内容が難しいわけではありません。危険物取扱者の問題自体は「易しい」です。ただし、甲種は範囲が広いので合格率が下がっています。また、丙種(へいしゅ)の合格率はおよそ5割です。

5-6.問い合わせ先

試験についての問い合わせは、消防試験研究センターの本部・支部にお願いします。

消防試験研究センター連絡先:http://www.shoubo-shiken.or.jp/org/list.html

6.危険物取扱者資格の勉強法

危険物取扱者をどう勉強すればいいのかわからない人は多いでしょう。そこで、受験対策のポイントや講習、学習時間、その他の学習のコツなど詳しく説明します。

6-1.受験対策

受験対策は最低でも試験日の3か月前から始めてください。3か月前から法令・化学・性質それぞれの試験科目を大まかに勉強します。最初はテキスト・参考書を使いながら基礎知識を身につけていきましょう。そして、1か月前から過去問を中心にといてください。過去問から出題傾向がチェックできます。何度もひっかかる問題は何回もときましょう。

6-2.講習について

危険物取扱者講習会が試験前に実施されています。受講料はかかりますが、試験に不安を抱いている方は受講がおすすめです。講習に関しては消防試験研究センターのHPでチェックできますよ。

6-3.学習時間

3か月前から試験勉強を始めてもしっかり知識を身につけて合格できるレベルまで達することができます。ただし、毎日勉強することが大切です。休みの日を丸ごと使って勉強するのも1つの方法でしょう。しかし、間隔があいてしまうとすぐに忘れてしまいます。できるだけ、毎日勉強を積み重ねてください。

6-4.過去問・テキスト・参考書

危険物取扱者の過去問は消防試験研究センターのサイトから無料で配布されています。過去問はできるだけ多くといたほうが試験対策になるのでポイントです。テキストや参考書は1冊だけでいいでしょう。何冊も持っていると知識が中途半端になってしまいます。1冊のテキストをとことん理解したほうがいいですよ。ちなみに、全国危険物安全協会から出版されている「危険物取扱必携」の法令編と実務編もあります。

過去問:https://www.shoubo-shiken.or.jp/kikenbutsu/exercise.html

6-5.独学か受講か

独学か、それとも受講すべきか悩んでいる人はそれぞれのメリット・デメリットを知ることが大切です。独学の場合、自分でスケジュール管理しなければなりません。費用を抑えることはできますが、わからない問題は自己解決が必要です。一方、資格スクールなどの受講は時間が決まっています。仕事や用事が入ってしまうと受講できません。ただし、わからないところを直接先生に聞くことができます。

6-6.その他学習のコツ

仕事が忙しい、でも自分で勉強したい方におすすめしたいのが「通信講座」です。通信講座は送付されるテキストなどを使用して自分のペースで勉強できます。さらに、SATの通信講座はDVD学習が可能です。映像を見て理解できるため、初心者でもわかりやすくなっています。

SATの通信講座:https://www.sat-co.info

7.危険物の標識に関してよくある質問

危険物の標識に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。危険物に関係する資格を取得したい方、標識について知りたい方は要チェックです。

7-1.指定可燃物の標識とは?

従来の準危険物や特殊可燃物の一部を指定可燃物といいます。危険物だけでなく、指定可燃物の標識も必要不可欠です。消防署へ指定可燃物取扱所の申請をすれば、標識・看板の提示が指示されます。

7-2.安全標識はフリーで手に入るのか?

シンプルな安全標識であれば無料で手に入ります。表示の規定、ルールを守っておけばOKです。

イラストダウンロード(フリー):http://ur0.pw/y24Z

7-3.高圧危険標識とは?

高圧危険標識とは、高圧線や送電線など感電の危険がある場所に表示する標識のことです。危険を周囲に促す大切な役割を担っています。

7-4.危険物標識を表示する際の注意点

危険物の標識は各市町村の条例によって配置場所や要求基準が決まっています。危険物標識を設置する前に、必ず各市町村の条例をホームページなどで確認しておきましょう。

7-5.危険物取扱者の資格取得メリットは?

危険物取扱者の資格を取得すると「転職・就職に有利」になるのはもちろん、「資格手当」といった給料面のアップも期待できます。無資格者よりも有資格者のほうがメリットは断然大きいです。

まとめ

いかがでしたか?危険物を取り扱う施設では必ず危険物の標識を表示しなければなりません。危険物の標識は消防法の決まりです。標識がないと行政からの注意が入るので注意してくださいね。また、危険物を専門的に取り扱うためには資格を取得しなければなりません。将来、危険物にたずさわりたい方は危険物取扱者の資格を取得しましょう。学習のコツをつかみ、毎日勉強をコツコツ続けていけば3か月間~半年の勉強時間で取得できますよ。


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