危険物取扱者の資格は製薬会社でも活用可能。その理由を解説!

危険物取扱者とは、消防法で定められた危険物の取り扱いや保安監督業務を行うことができる資格です。「ガソリンスタンドなどで働く際に、必要な資格」というイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、危険物取扱者の資格を活用して働ける場所は、ガソリンスタンド以外にもたくさんあります。一例をあげると製薬会社です。

今回は、製薬会社が危険物取扱者の有資格者を必要としている理由や、危険物取扱者の資格を活用して働く方法などを紹介します。

  1. 製薬会社と危険物について
  2. 危険物取扱者の資格区分について
  3. 危険物取扱者の資格取得方法
  4. 危険物取扱者に関するよくある質問

この記事を読めば、危険物取扱者の資格区分や、資格試験に合格するための勉強方法のコツなどもよく分かるはずです。危険物取扱者の資格取得を目指している人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.製薬会社と危険物について

この項では、製薬会社が危険物取扱者の有資格者を必要としている理由などを紹介します。

1-1.製薬会社とはどんな会社?

製薬会社とは、薬品を製造・販売する会社です。薬品の種類はたくさんあり、私たちが服薬する医薬品や農薬などの毒物も薬品にカテゴライズされます。また、危険物を原料に用いる薬品も珍しくありません。ですから、指定数量を超えた危険物を貯蔵したり、取り扱っていたりする製薬会社もたくさんあるのです。

1-2.製薬会社が危険物取扱者を必要としている理由

前述したように、危険物取扱者は危険物の取り扱いや保安監督業務を行うことができる国家資格です。危険物は消防法により、それぞれ指定数量が定められています。指定数量を超えた危険物を取り扱ったり保管したりする場合は、有資格者の選任が必要です。製薬会社で危険物取扱者の資格を活用して働く場合、危険物に指定されている薬品の管理を任されたり、顧客に危険物の取り扱い方を説明したりする仕事を任されることが多いでしょう。

1-3.薬剤師と危険物取扱者の資格について

製薬会社では、危険物取扱者のほか、薬剤師や毒劇物取扱責任者などの有資格者を求めています。薬剤師は、薬剤の調合や販売を行うことができる資格ですが、薬品や化学の知識を活用して製薬会社で薬品・薬剤の製造・販売に携わる人も多いのです。薬剤師が危険物取扱者の資格を取得すれば、仕事の幅が広がります。なお、薬剤師の資格を取得していれば毒劇物取扱責任者の資格は、届け出を出すだけで取得可能です。毒劇物取扱責任者の資格を取得したうえで危険物取扱者の資格も取得すれば、重宝されることは間違いありません。

2.危険物取扱者の資格区分について

危険物取扱者には、以下のような資格区分があります。

  • 甲種:すべての危険物の取り扱い・保安監督業務を行うことができる
  • 乙種:1~6類に分かれており、取得した類の危険物の取り扱い、保安監督業務を行うことができる
  • 丙種:危険物第4類に指定されている引火性液体のうち、ガソリンや灯油など一部の物質の取り扱いができる。ただし、保安監督業務は不可能

製薬会社で資格を活用して働きたいという場合は、甲種か乙種を複数取得しておくのがおすすめです。特に、乙種4類を取得すれば私たちの最も身近にある危険物、ガソリン・灯油・軽油等の引火性液体の取り扱いが可能になります。「一番初めに何を取得すればいいのか迷う」という人は、乙種4類の取得を目指しましょう。

3.危険物取扱者の資格取得方法

この項では、危険物取扱者の資格取得方法を紹介します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.危険物取扱者の資格を取得する方法

危険物取扱者は消防試験研究センターが主催する試験を受け、合格しなければ取得できません。医師や薬剤師などの資格を取得していても、届け出を出したり講習を受けたりして取得することはできないので、注意しましょう。なお、乙種と丙種は受験資格が定められていません。性別・年齢・学歴・国籍問わずに受験できます。一方、甲種には以下のような受験資格が必要です。

  • 大学や短大・専門学校などで化学に関する学科に進学し、卒業した
  • 大学・短大・専門学校等で化学に関する単位を15以上取得している
  • 危険物取扱者乙種を取得し、2年以上の実務経験を得た(取得した類は問わない)
  • 危険物乙種の単位を4種類以上取得した(実務経験は問わない)

より詳しく知りたい人は、センターのホームページを確認してください。

3-2.試験科目について

危険物取扱者の試験は、以下のような3教科の学科試験です。丙種だけは一部内容が異なります。

  • 危険物に関する法令
  • 物理および化学 (丙種のみ、燃焼および消火に関する基礎知識)
  • 危険物の性質やその火災予防および消火の方法

乙種をすでに取得している人が別の類を取得する場合は、法令・物理・化学が免除されるので、より取得しやすくなるでしょう。ただし、乙種を取得している人が甲種を受験する場合、科目免除はありません。このほかにも科目が免除される条件があります。詳しくは、消防試験研究センターのホームページで確認してください。

3-3.試験の日程や申し込み方法

危険物取扱者の試験日は、都道府県ごとに異なります。消防試験研究センターのホームページに都道府県ごとの試験日が記載されているので、まずは確認してください。なお、どの都道府県でも1か月に1度程度は試験があります。東京のような大都市では、月に複数回試験があるのでより受験しやすいでしょう。年に何度試験を受けてもかまいません。試験を申し込む場合は、センターのホームページから電子申請を行うと便利です。ただし、試験科目の一部免除を希望する場合は、最寄りの消防署などで願書をもらい、必要事項を記入し、郵送で申し込みを行う必要があります。
受験費用は、甲種:5,000円・乙種:3,400円・丙種:2,700円です

3-4.受験勉強のコツ

前述したように、危険物取扱者は幅広い年代に人気がある資格です。そのため、参考書や過去問題集(予想問題集)などは、たくさん販売されています。特に、乙種4類は参考書だけでなく、予想問題アプリなども作成されているので利用してみてください。危険物取扱者の合格率は、乙種が平均で45~75%、甲種が35%前後・丙種が45%前後です。寝食を忘れて勉強しなくては合格不可能というわけではありませんが、一夜漬けで勉強して受かる試験でもありません。計画を立てて勉強しましょう。
独学で勉強するのは難しい、と感じた場合は通信教材を利用するのもおすすめです。SATの教材はテキストのほか、専門の講師が講義を行ったDVDやeラーニングもついてきます。eラーニングはスマートフォンでも視聴できるので、どこでも勉強が可能です。

4.危険物取扱者に関するよくある質問

この項では、危険物取扱者に関するよくある質問を紹介します。

Q.危険物取扱者の過去問題は、一部しか公開されていませんか?
A.はい。都道府県で試験日が異なるので問題の持ち帰りは禁止されており、過去問は一部が、消防試験研究センターのホームページで公開されているだけです。ですから、まずはホームページで過去問を確認し、予想問題集などを利用して勉強しましょう。

Q.乙種4類だけでは製薬会社に勤務するのは難しいですか?
A.可能ならば、毒劇物取扱者の資格を取得したり乙種を複数取得したりしたうえで甲種を取得したほうがいいでしょう。

Q.危険物取扱者の乙種4類は乙種の中で最も合格率が低いのですが、問題が難しいのですか?
A.受験者が多いので、不合格者もほかの資格区分より多数出ます。そのため、合格率が低くなるのです。

Q.危険物取扱者の試験の受け付けは、会場のキャパシティの問題で早期に締め切られることはありませんか?
A.そのようなことは今までありませんが、心配な人は一度消防試験研究センターに問い合わせてください。

Q.薬剤師の資格だけでは、危険物は取り扱えませんか?
A.はい。薬剤師の資格だけでは危険物を取り扱うことは不可能です。

まとめ

いかがでしたか? 今回は危険物取扱者の有資格者を製薬会社が求めている理由や、資格取得の方法を紹介しました。危険物取扱者の資格は、難易度の割に活用できる資格です。試験も毎月行われているので、取得しておいて損はありません。できれば乙種を複数取得するか、甲種取得を目指しましょう。転職にも役立ちます。


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